近年の英語版ミッキーの声優についての覚え書きとTDRとの関わり

2022/04/12…一部加筆・修正。

2018/08/01…アイワンさんのツイッターリンク追加。

2018/06/11 …誤字脱字・表現の訂正と文言の追加。「おまけ」を追加しました。

はじめに

初めましての方は初めまして、ツイッター等でお世話になっている方々はこんにちは!KHP(@KHP9443)と申します。先日(この記事を書いている時点では昨日です)参加したcolos EXPO 2018にて参加者様方の熱いLTの数々に触発され、帰宅中に思いついた「こんなLTやってみたかったなー!」というネタを一先ずブログに書いてみようと思い始めた次第です。

 

 

自己紹介

  • 自称TDRショーパレ好き・BIG8好き
  • 長年の月1ワンデー生活の末、夢のTDR年パスデビュー
  • 2006-09年に公演されていたTDL夏イベント「クール・ザ・ヒート!!」でミッキーと英語のかっこ良さに目覚める
  • 2016年、本場のボイスが聞きたいという不純な理由をきっかけ(のうちの一つ)に人生初のアメリカ&DLR旅行を決行→結果海外パークの魅力を知り、現地の人々や文化、生の英語に触れた末に今後やりたいことが見つかる

 

今回は、そんな自分の人生を大きく変えた「ミッキー&フレンズ」とりわけミッキーマウス」の英語版声優さんについての知識を知っている限りまとめてみよう、という記事になります。

 

注意事項

  • 筆者のディズニー知識は周りに比べると大変薄く、またここ近年のディズニーパークス(特にTDR)に関するものに大きく偏っているので本記事の内容もかなり偏っています。その辺りはご容赦ください(一番の重要人物ことウォルト・ディズニーの話題は殆ど出ません)
  • 元々ミッキー以外のミキフレについてのことも記事にまとめるつもりでしたが、量が多すぎるため後日他キャラについての記事も上げる予定です
  • 日本語で記されているサイトが少ない以上、記載した情報に間違いがないか、情報源の再確認、英文記事・動画は辞書を片手に和訳などを行いましたが、万が一間違いなどがございましたらコメント欄やツイッターにてご連絡頂けると助かります
  • 記事内で紹介しているもの(動画など)は情報の参照元と紹介の意味を込めて極力リンクを貼っています。勿論アフィリエイトなどはありません
  • Youtubeからの動画を大量に埋め込んでいますが、その殆どは筆者のものではなく別の投稿者様方のものとなっております。埋め込みさせて頂いた動画元の投稿主・著作権者の方で、何か(削除依頼など)ありましたらお気軽にご連絡ください
  • 埋込させていただいた動画には、紹介の関係上開始位置を指定しています。が、どれも全編素晴らしい動画・エンタメなのでお時間があれば是非ご覧になってください
  • ディズニーにお詳しい方にとっては何も新鮮味もない内容かもしれません。記事に記していないことについて、もしご存知の方がいらっしゃいましたら是非!教えてください!!筆者がとっても喜びます!!

 

3代目のミッキーマウス

ディズニーキャラクターの顔とも言える存在、ミッキーマウス。ミッキーの声優といえばご存知ウォルト・ディズニーですが、本記事はTDR色強めの記事の為、TDRと特に関わりのある3代目・4代目の方について書いていきます。

 

ウェイン・オルウィン(Wayne Allwine)

1977年から2009年に亡くなるまで、3代目ミッキーマウス役としてミッキーの声を演じ続けられた方です。

TDRエンタメのキャラボイスが英語ばかりだった頃もミッキーを演じられていたので、ミッキーの声といえばこの声!という方も多いのではないでしょうか。

歴代のミッキーの声の中でも、ハリのある高音と、かっこ良さを感じるお声が特徴だと思います。

 

デビュー作はディズニーファンの間では有名なテレビ番組「ミッキーマウス・クラブ」。長編映画での初出演はTDL開園と同じ1983年に公開された名作「ミッキーのクリスマスキャロル」です。

反対に、初代ドナルドダック役クラレンス・ナッシュ(Clarence Nash)はこの作品(とそのメイキング)がドナルドダックとしての最後の出演作です。

 

また、ミッキーを演じる前からウォルト・ディズニー・スタジオにて、音響効果部門に所属していました。

ウェインの師とも言える存在、ジム・マクドナルド(Jim MacDonald)はディズニー・アニメーション初期の頃から音響効果の作成を担当しており、また同時に2代目ミッキーマウス役を務めていました(TDRでは「ミッキーマウス・レビュー」のミッキーの声を担当)。

部門配属後、ウェインは音響効果技師としてジムの指導を受けます。その後ウェインは3代目ミッキーマウスを選ぶオーディションに合格し、ジムの後を継ぐことになります。

 

クリスマスキャロルのメイキングでは、ミッキーの声の「高さ」や当時まだ見ぬ4代目についての話題が出ており、先代のジムも出演。ウェインがミッキーを演じている様子も映っています。

 

 

前述したクリスマスキャロルも収録されており、数少ないハウス・オブ・マウス(ミッキーマウス・ワークス)のディスク作品「ミッキーのマジカルクリスマス」内の特典映像では、音響効果の担当らしく、アナログな手法で子どもたちと一緒にクリスマスサウンドを奏でる映像が収録されています。

 

*1ミニーマウス役、ルシー・テイラー(Russi Taylor)*2とは死別するまで夫婦関係でした。Walt Disney Treasures - Mickey Mouse in Living Color(日本版「ミッキーマウス/カラー・エピソード Vol.2」)に収録されている特典映像ではウェイン・ルシー夫妻のインタビュー映像が収録されています。

 

このインタビュー映像でウェインは、ミッキーを演じるに当たって「ミッキーはボス(ウォルト)の代役である」「ミッキーはウォルト自身」と話されいます。

 

またウォルトやジムなど先代を含むミッキーの声や演じ方の分析、ウェイン(ルシー)自身が演じるミッキー(ミニー)についてのキャラクター観、夫妻が結婚するまでの成り行きについても話されているため、ミッキー&ミニーファンには是非一度観ていただきたい映像です。

 

また、この映像内にてウェインは「ウォルトの演じるミッキーは、ウォルトの喫煙(と加齢)のおかげで声が低くなった」「穏やかさが前に出るようになった」と話していましたが、個人的にはウェインが亡くなる直前に演じていたミッキーの声も同じ傾向にあったように感じます(ウェインが亡くなる前に録りためており、死後放送された「ミッキーマウス・クラブハウス」本国シーズン3のものなど。

 

TDRへのボイス提供作

前述した通り、英語ボイスのエンタメがたくさんあった頃に演じられていた方なので、様々なエンタメにボイスを提供しています。が、あまりにも数が多いので今回は個人的なおすすめに絞って記します。

 

☆英語ミッキーはラップがかっこいい!日本語ミッキーのラップというと、ミッキーが大好きなミキヲタの方にさえネタにされがちなあれがありますが、英語ミッキーのラップはとにかくかっこいい!です。自己紹介にも記したウェインミッキーの(個人的)代表格、2006-09年「クール・ザ・ヒート!!」より"Soak It Up(通称ソケラ)"、2002年「Dポップ・マジック!」パレードイン・アウト時のラップあたりでしょうか。

※上記配信版は"Soak It Up"ではなくその後の"Let's Get Wet"が収録されています。

 



☆カタコト日本語「タノシンデル?」「ユメ、マホウ、ワライデイッパイサ!」「ユメハ、キットカナウサ」でおなじみ、1999-2004年「ワンス・アポン・ア・マウス」。全編英語かつアニメ短編作品に似た雰囲気のショーであることから、ミキフレの英語ボイスを特にたくさん聞くことができます。前期(↓動画)と後期で内容が異なり、後期は「Mickey and the Gang」のシーンが夜のトゥーンタウンでのダンスシーン(「Mickey and His Pals」)に変更、また幕間の台詞がかなり追加されています。そちらも必聴、いや必見。

 

後期版ですが、2019年7月に音源が収録されたCDが発売されました。1999年版のCDに収録されなかったチェイサーも収録。

音楽配信サイトでも配信中。

open.spotify.com


☆2000-03年のTDLレギュラーパレード「ディズニー・オン・パレード/100イヤーズ・オブ・マジック」序盤、ミッキーとミニーが見える"Plane Crazy"フロートとその後キャラ本人が登場するフロート("Minnie's Drive-in" "Finale")では、フロートの世界観(年代)に合わせた為かそれぞれの演じ方が違います。控えめに申し上げて最高。ミッキーが歌う「♪Minnie's Yoo Hoo」も最高。ミニーの歌う「♪Let's Get Together」も最高。 

※尚「Finale」のミッキーの台詞はCD未収録です。こんな感じ

 

☆1995年のTDLスペシャルパレード「ミッキー・マニア」何から何までミッキーづくしなパレードですが、音源にもミッキーの声がてんこ盛り。ショーモード中のミッキーフロートにはCD未収録の台詞有。


☆1996-2000年のTDLレギュラーショー「フィエスタ・トロピカール英語声優起用でありながら全曲スペイン語のショー。特に"Si Senor" "Minnie La Cubana" "Grand Finale"にて、ミキミニが話すスペイン語は必聴。

 

☆未だに根強い人気を誇る2007年のTDLハロウィーンから「ホーンテッド・ロッキン・ストリート」。全編日本語ボイスの昼パレード「ハッピー・ホーンテッド・パレード」から雰囲気が一転し、*3当時の歴代ハロウィーン曲をメドレーで流し、ロックフェスさながらの光景が見られるパレードでした。ミッキーのギターをはじめ、各キャラの生演奏も魅力のひとつ。ウェインが最後に声をあてたTDRエンタメです。

(CDでは聴き取りづらいフロートごとの台詞がたくさんあるパレードです。お時間があれば各シーンのミキポジの動画を探してみてください)

 

☆2002-05年のTDSクリスマスショー「アンコール! クリスマスバージョン」から。ボイスがあるショーは数あれど、キャラクターが歌っていると明確に言えるショーはあまりにない(と思う)のですが、これは最初から最後までちゃんと歌っているものかなと。ミニーとの"♪Baby, It's Cold Outside"デュエットが素晴らしいです。

 

☆この中ではいちばん有名であろう、2006-16年のTDSレギュラーショー「ビッグ・バンド・ビート(リニューアル前)」。皆さんご存知"Allright, everybody sing!"は勿論ウェインミッキーの声ですが、クリスマスバージョンではカーテンコールにて少し長めの台詞を喋っています(CD未収録。何と話しているのか、聞き取りに自信のある方がいらっしゃいましたら是非教えてください!)。クリスマスメドレー最後の"Merry Christmas!"も他キャラ同様声が聞こえてきます。

※CD版にミッキーの台詞は収録されていません(クリスマスバージョンのメドレーシーンを除く)

ディズニー・パークス内で声が聞ける場所

ミッキーの声優が交代してからそこそこの年数が経ち、また各パークも日々アップデートが進んでいるので数こそかなり減ってしまいましたが、折角なのでウェインが演じるミッキーの声が聞こえる場所を紹介します(海外パークに疎いので知らないものも数知れず……これ以外にご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてください)。
Tokyo Disney Resort
Tokyo Disneyland
  • ミッキーの家とミート・ミッキー ムービーバーン内映写室、各予告の映像内の英語ミッキー(「ファンタジア」予告最後の"Heeeeeelp!!!!"など。短編自体は昔のものですが、恐らく本家トゥーンタウンで流すにあたって新録されたものが日本でも使われています)
 
Disneyland
  • Mickey's Toontown内 …郵便局、ミッキーの家の留守番電話、ミニーの家の留守番電話。※以前は東京同様ムービーバーン内映写室の映像にも使用されていました
Walt Disney World
Magic Kingdom(Walt Disney World)
  • アトラクション"Mickey's PhilharMagic"(HKDL 米奇幻想曲、DCA版と同一) …本編前の音声とラストシーンにて、尚ドナルドのCVは(殆どが)初代クラレンス・ナッシュのものが使用されています。
    2021年、WDW及びDCA版に"Coco"のシーンが追加されたバージョンが登場しましたが、既存シーンのカットや差し替えは行わなかった模様。尚新規シーンのドナルドのCVは(恐らく)現ドナルド役・トニーアンセルモの音声が使われているようでうす。


  • 閉園イベント"The Kiss Goodnight"

  • ハロウィンイベント"Mickey's Boo To You Halloween Parade"

  • クリスマスイベント"Mickey's Once Upon A Christmastime Parade"
Disney's Hollywood Studios(Walt Disney World)
  • "Fantasmic!" …有名な"This is my Dream!"と"Some Imagination, Huh?"ですね。本家アナハイム版は2.0のアップデートに伴い、ブレット・アイワン(後述)が声をあてている為ウェイン版はWDWのみとなりました。

  • 「Muppet Vision 3D」 …ラストシーン、本編内キャラクター「Waldo C. Graphic」がミッキーに変身した部分にて。
マペッツ、良いですよ。

 

Hong Kong Disneyland 
  • 米奇幻想曲(WDWMK Mickey's PhilharMagic と同一)
Disneyland Paris
  • レギュラーショー"Buffalo Bill's Wild West Show With Mickey & Friends"…ミッキーとミニーによる「♪You Are My Sunshine」デュエットが素敵
    ※2022年4月12日追記:COVID-19の影響によるものか公演が終了した可能性大

 
Disney Cruise Line
  • 一部ショー? …筆者がクルーズ未経験の為全くわからないこともありますが、去年撮影されたものでCVウェインらしき動画を観たような……他には、DCLに移動するまでのバスでの限定動画(キャラクターが乗船するもの)もありましたが流れなくなったそうです
余談ですが、昔WDWで販売されていたという「Pal Mickey*4」もCVはウェインでした。今でも使えるのでしょうか……?
 

そして交代へ

32年もの間ミッキーに声をあて続けてきたウェインですが、2009年5月に白血病と糖尿病の合併症でこの世を去ります。「ミッキーマウス・クラブハウス」「キングダムハーツ(北米版) 358/2 Days」が最後の出演作品となりました。

そして、ミッキーの声は次のミッキーマウス役に受け継がれていきます。

 

4代目のミッキーマウス

ブレット・アイワン(Bret Iwan)

2009年の声優交代以降、4代目ミッキーマウス役として今も現役でミッキーの声を演じている方です。

 
子供の頃から絵を描くことが好きで、ミッキー役になる前からイラストレーター業に就いていたそうです。また祖父の影響からか、以前からミッキーの声真似を友人たちに披露していたとか。
 
2009年、ウェイン演じるミッキーの代役(understudy)のオーディションを受けたことがミッキーの声を担当するきっかけだそうです。
ウェインと一緒に仕事をして色々と教わろうと思っていたものの、オーディションの最終合格が決まる前に彼が亡くなってしまった為、直接会うことは叶わなかったとのこと(ウォルト→ジム、ジム→ウェインはある程度当人を通して引き継ぎ・アドバイスが行われていました)。
 

以上、上記のD23公式インタビュー動画から。この他にも現グーフィービル・ファーマー(Bill Farmer)*5、本家カンベアのヘンリー役ピーター・レナーデイ(Peter Renaday)、DLのアナウンスを務めているビル・ロジャース(Bill Rogers)が出ています。
 

アニメーション以外の活動など

ミキフレ声優でSNSの使用やリアルイベントへの出演が多い方といえばビル・ファーマーですが、同じく元々手広く活動されてきたこともありSNSやイベントへの露出が多い方です。

ビル・ファーマー同様、インスタグラムを運営しています。ミッキーとの2ショットやブレット自身が描いたミッキーのイラストなども。かわいい。

 

 

リアルイベント …現ドナルド役トニー・アンセルモ(Tony Anselmo)やビルと同じく、D23 Expoにてサインイベントを行うなど。今年のDestination Dにも出演が決まっています。

 

また、今年のD23 Gold特典の紹介映像にも出演しています。

(最後、とある方が出てきた時に画面からいなくなるのが粋だと思いました。因みにインスタでは一緒に写っています)

 ミッキーマウスの声優として、ブルーエンジェルスの公式動画に登場したこともあります。

声優活動と並行してデザイナー業もされています。http://www.bungalowmodern.com/
 

TDRにおけるボイス提供

近年のTDRでは英語ボイスのショーがかなり減っているため数は少ないですが、こちらもボイスを提供されたエンタメを記しておきます。

☆2010-11年「クール・ザ・ヒート!!」 …2006-09年まで声をあてていたウェインから引き継ぐ形での交代。"Gonna Make It Rain(2010)" "Aye, Aye, Captain Mickey(2011)"「Let's Get Wet(2010-11)」

2010年のヒーハーミッキーはTDRにおける初のボイスお披露目でした。
 
☆2011年~「ナイトフォール・グロウ」  …BIG8(+クラリス)の英語ボイスをすべて聞くことができる貴重なパレードです。

 

☆2016-17年「バレンタイン・ナイト」 …OP後~"True Love's Kiss"の間、 "Supercalifragilisticexpialidocious"ラストにて。
 
☆2016年~「ビッグ・バンド・ビート(リニューアル後)」 …「It Don't Mean a Thing」のラスト、「Four Brothers」「カーテンコール」にて。

☆2021年~「ビッグバンドビート~ア・スペシャルトリート」
 

声の変化(所感)

交代直後から「ミッキーそのもの」なお声だったCVブレットミッキーですが、近年のショーなどを聞いていると交代当初よりも低い声になった気がします。以前よりもウェインの感じに近い声。海外パークのエンタメだと、DL"Mickey's SoundSational Parade"やDCA"Red Car Trolley News Boys"のものが交代当初の頃の声に対して、

WDWMKの"Mickey's Royal Friendship Faire"や先述した"Red Car Trolley~"の60th期間限定追加シーン"If you can dream it, You can do it"で聞けるものが最近のお声かなと……

 

おわりに

英語版ミッキー&フレンズ、BIG8のキャストさんは1980年頃から2018年の今に至るまでの30年以上、ほぼ全員が自身の担当するキャラクターに声をあて続けています(チップ役のトレスマクニール氏のみ、1999年頃からデイジーも担当。その関係で"Mickey Mouse Works"及び"House of Mouse"はデイジーの声優が混在しています)。

TDRエンタメとの関わりも長く、自分の知る限り最も古い英語ボイスエンタメ、TDL10周年のスペシャルショー「イッツ・マジカル!」「セバスチャンのカリビアンカーニバル」が行われていた1993年から数えると25年弱もの時が経っています。

その中で唯一2009年に声優交代となったのがミッキーですが、後任のブレットがミッキーに対して敬意と愛着を持って演じていることは関連動画を見ていただければよく分かって頂けると思います。

 

記事を書き始めた当初、いくら好きとはいえキャラクターの声に執着した内容の記事を書き上げるというのは正直どうかと思いましたが、同じキャラクターでも時が経てばその都度容姿、性格、出演作品、そして制作に関わるスタッフも変わっていきます。そんな中、その時その時で「唯一無二」の存在としてキャラクターに備わっていく声、そして声を吹き込む立場として、キャラクター自身と親友・家族のように長年寄り添っていく声優、という存在はとても素敵なことだと思います。

 

日本版同様、ミッキー&フレンズの声優さんというのはなかなか表に出てこない話題ではありますが、今回の記事を通して少しでも各声優さんの魅力や熱意が伝われば幸いです。

 

おまけ

おまけその1(もうひとりのミッキーマウス役)

現在の本国版ミッキーの声は殆どがブレットですが、とある作品だけは別の方が担当しています。作品の名は"Mickey Mouse!"(邦題:「ミッキーマウス」)シリーズ。

 

演じているのはクリス・ディアマントポロス(Chris Diamantopoulos)さん。

筆者も詳しくは存じ上げていないですが、普段は俳優として活動されている方だとか。

 

何故このシリーズのみ声優が変更されたのか。

実は海外の大手掲示板型サイト"Reddit"に昔クリスさん御本人が降臨されたスレッドのログが残っています。

此方で同様の質問に答えられているので、ご興味があれば是非チェックしてみてください。

また、2021年末頃から「ミッキーマウス役として」のインタビュー動画がYouTubeに投稿され始めています。気になる方はそちらも是非。

 

個人的にはとにかくこの作品に多い喜怒哀楽のオーバーな表現と、声の伸びの良さとダミ声が大好きです。

 

The Wonderful World of Mickey Mouse EP1より "The Wrangler's Code"

The Wonderful World of Mickey Mouse EP13より "As Long As I'm With You"

 

因みにこのミッキーマウス!シリーズ、Mickey Mouse公式Youtubeチャンネルにて(特別長編を除き)全話無料公開されています。

また、このシリーズの続編"The Wonderful World of Mickey Mouse"(邦題「ミッキーマウスのワンダフルワールド」)は2020年11月からディズニープラスにて独占配信されています。

 

同アニメーションシリーズ以外には

 

2019年、DLRにて公演が開始された"Mickey's Mix Magic"

 

2020年、WDW(DLR)にオープンした"Mickey & Minnie's Runaway Railway"

 

Mickey Mouse!シリーズと同じくDisney TVA制作"Ducktales(2017)"にも、"Mikey Melon"役として出演されています。

Mickey Mouse!シリーズとキャラクターデザインや系列が同じ作品・展開は声もクリスさん、という扱いを徹底されている印象です。

おまけその2(Have A Laugh!)

上記Youtubeチャンネルでは、ミッキーマウス!の他にも公開されているシリーズ作品があります。それがHave A Laugh!シリーズ。こちらは2012年頃まで本国ディズニー・チャンネルで放送されていた同シリーズをYoutube(及び本国ディズニー公式サイト)にて(一部)無料公開しているもので、日本のディズニー・チャンネル(Dlife)で放送されている「ディズニー・コメディタイム」はこのシリーズが元となっています。

 

内容はディズニー・コメディタイム同様、「ミッキーの大演奏会(1935)」から「グーフィーホームシアター(2007)」までのカラーのクラシック短編作品の中から1つ放送というもの……ですが。

 

実はこのHave A Laugh!シリーズ内で放送されている短編の殆どは、元のクラシック短編とはいくつか違う点があります。

 

それは「新規にデジタル・リマスターされており」「本編の一部がカットされたショートバージョンであり」「ショートバージョンは新録が行われている」ということ。

 

日本語吹き替え版のクラシック短編作品は、1980年代の声優交代に伴い殆どが現行の声優さんで新録されています。が、本国側の短編作品はこれまで(基本的に)新録のないままでした。

また、その短編も現行の声優に変わる頃には殆ど制作されておらず、今自分達が海外パークなどで聞くことができる馴染み深いお声はミッキー&フレンズの原点、クラシック短編においては殆ど聞くことが出来なかった状態でした。

でもこのシリーズなら!!聞くことが出来ます!!

名作揃いの短編群の中でも有名であろう"Lonesome Ghosts"(邦題「ミッキーのお化け退治」)。画像や音声がきれいになっている他、ミッキーたちの声も変わっていることがおわかりでしょうか。

まだミッキーの目が黒目だった頃の作品ですが、声は勿論ブレットさんら現行キャストによるものです。

 

詳しくは他記事にて書く予定ですが、この新録シリーズも公式チャンネルにて30本以上の動画が公開されています。ミッキーに関わらず、BIG8の英語ボイスがお好きな方には是非観て頂きたいです(上記の新録ショートバージョンは動画内のタイトルにショートバージョンの表記があります)。

 

因みにWDWとオーランド国際空港での移動でよく使われるシャトルバス「マジカルエクスプレス」内でも流れています(2018年2月時点)。筆者はこれをきっかけに知りました。

*1:記事執筆当時。2019年7月26日にご逝去され、以降はケイトリン・ロブロック(Kaitlyn Robrock)が役を引き継がれました

*2:ボイス面以外での露出が少ないルシーさんですが、今年のはじめにLAで行われたミニーの「ウォーク・オブ・フェイム」セレモニーや、先日DLPで行われたDisney Fandaze用のボイス収録の写真がSNSに流れてきました。お元気そうでよかった……!

*3:台詞や内容がストレートに伝わる日本語と話のテンポが良くノリが良い、かっこいい英語、それぞれの良いところを活かすために昼夜で言語を変えたのかな、と(勝手に)考えています

*4:筆者も詳しくは知らないのですが、WDW内に連れて行くと訪れた場所の解説?をしてくれた喋る人形です

*5:ツイッター